2021年8月23日

鉄骨で大空間建築を 03

 

みなさまこんにちは、谷元工業広報担当のAです。

大スパン建築を建てる際の構造について、前頁ではトラス構造を説明しました。今回はアーチ構造を取り上げます。

アーチ構造とは、その名の通り、天井部が円弧を描くように曲線になっている構造のことを指します。

アーチ構造の特長は、強度が高く、特に垂直方向に対する荷重に抜群の耐力を持つため、大空間の作成に適しているということと、デザイン性の高さです。曲線の屋根は建物の雰囲気を柔らかく、上品な印象にすることができ、優しいイメージ作りに貢献します。

しかし反面、施工にかなりの手間がかかるため、コストが割高になりがちであるというデメリットもあります。

屋根に使用する鉄骨を曲線にしなければならないことはもとより、その下地となる材料も曲線形状に対応したものを用意する必要があり、さらに接合の際の施工精度も曲線は直線のものを接合するよりも高い精度が求められるため、施工に時間がかかり、工期が長くなることが多いです。

しかしそうしたデメリットを鑑みても、アーチ構造はアーチ状である分、天井に近い空間も広く使えますし、やはりデザイン性の高い美しい構造体を作ることができるため、非常に人気のある工法となっています。

 

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